WorkaholicなLoserの日常

日頃のモヤモヤを私見で突っ込んでいく

最近の若者

繁忙期突入から1週間、自身の担当先はひと段落し既に他担当のサポート要員として動き回っている。

 

 今回のエントリーについては、そんな教科書販売の現場を回り、実際に対応している中で常に感じるところを綴りたい。勿論、個人や得意先が特定できない形で、というよりもこれは自身が今所属する地域に限った話では無いので、日本という国のどこでも起きている事象だと感じている事を予め記してきたい。

 

①自分で解決しようとしない

 よくあるケースが、「間違った商品を買ってしまったので、返品したい」という問い合わせ。

 商品の性質上、原則として教科書であっても書籍は返品不可の商品である。店側からすると、「買ってもらった書籍を一読して、面白くない・勉強する意味がないから返品する」といった場合も想定されるからだ。販売の時点で全く違う教科書を販売していたとか、指定されたものと版や刷が異なっていたとか、当方の準備不足に起因する場合は勿論返品対応するが、先の問い合わせについては基本「本人の自己責任」として返品は受け付けない(但し、学校側と協議した上で例外対応として処理する場合もある。俗に言う「忖度」か??)。

 で、問題はその問い合わせが「当の本人」ではなく「父兄から」来ることにある。

 父兄が言うには、コロナ禍で授業もオンライン開講になり、朝から晩までパソコンなどのモニターと睨めっこしていて、連絡させる時間が全くないから代わりに問い合わせている、とのこと。だが、通常問い合わせるべきは「本人」な訳で、その理由は端的に、「本人しか知らない情報がある」からだ。教科書販売に特化して一例をあげると、

  • 学籍番号
  • いつ注文したか
  • 注文した時にどういう入力・問い合わせ方をしたか
  • その教科書を使用する授業は、誰でも受講できる形式のものか、事前に人数が絞り込まれる「抽選方式」の授業か。

 昨今の学校での教科書販売は、特にコロナ禍の影響もあり、本人の注文をWebやFAXで受け付け、注文分を倉庫でピッキングして宅配で配送することが多い。依って学籍番号やいつの注文分か、といった情報が、問い合わせの照合に最も大切なキーになる。父兄は「○○大学に通っている息子・娘」とは教えてくれるが、本人の学績番号ならまだしも、どの学部・学科に通っているのかを把握していないケースも散見される。そのような限られた情報だけで、場合によっては1万人規模のマンモス校の中から該当の本人を探すのは到底不可能だ。

 レアケースであるが、他の担当者が対応した父兄からの問い合わせで、あまりにも話が噛み合わないので本人に取り次いでもらおうと打診したところ、まさかの本人は父兄の側でスマホを弄っていて、ゲームに忙しいのか電話に出ようとしない。挙げ句の果てに、「お父さんが代理で教科書注文して、間違えたんだよね?!」と言い出す始末。これは世も末な例ではあるのだが…

 

②自分の間違いを認めようとしない

 別に若者に限った話ではないが、①で述べた通り最近の教科書販売はWebやFAXで注文を受け付けている。その注文の通りに、我々は商品を学生に送り届けている訳だ。なのに、「注文した商品じゃないものが届いた」と怒りの問い合わせが入ることがある。

 稀に、似たようなタイトルの書籍を間違って同梱するような場合もあるが、それは本当に稀なことである。不思議に思って本人の注文履歴を遡ると、そもそも本人が自ら誤った注文を出していることが殆ど。

 原則返品できない旨を話し、本人の了承を得た場合でも、2分後にお母様からクレームが入るのは既定路線。「そちらの販売方法が悪いんじゃないですか?!なぜ現地販売しないんですか?!」と言われても、今のご時世では法人側(大学)から対面以外の販売方法を求められているケースが殆どだし、現地販売して感染拡大したらそれはそれで当方の責任問題にもなる。もっと言うと、販売開始までに当方と大学側とで、販売するWebサイトや販売商品の一覧表は、それこそ終電間際まで確認・加筆修正する期間を設けているほどだ。

 ここまでくると、本人からも父兄からも謝罪の言葉はない。一方的に嫌味を言われ電話を切られる。例えば本人が「こういう記載がわかりにくいから、記載の検討を求む」くらい言ってくれたら、今後の対応措置として検討することはできるが、根本的に間違いを認めないので何も起こらないのである。

 

③メールがそもそもメールじゃない

 これは仕方ないことだと思いつつ、問い合わせをメールで受ける際にも同じようなことが言える。一番驚いた例は、「件名なし、大学名も学部名も、本人の名前もなし、ただ1文だけ、「教科書間違えて買ったので返品したいです」」というメール。あなたはどこの誰ですか。

 送信元のメールドメインが学校から支給されたものであれば、その担当者にて一か八か、学校側に問い合わせることもできる。但し個人情報の絡みがあるので、当方は辛抱強く、欲しい情報をメールに返信して聞き出すしかない。

 尚、文頭に「仕方ないこと」と書いたのには訳がある。社会に出るまで、そもそもメールを書く習慣が若者にないからだ。日常的にSNSやチャットツールを使ってコミュニケーションを取っている世代については、取り敢えず1文送っておけば反応が来るだろうと考えている気がしてならない。ここから先は別のエントリーでいつか記したいが、義務教育期間中からタブレットなどの電子端末を配布して授業に活用させる前に、そういったメディアリテラシーを育む努力を、国や学校をあげて取り組まないと意味がない気がしてならない。

 

 

 一概に若者批判したい訳ではないし、若者全員がこのような状態では勿論ない。但し、コロナ禍での連日の報道にも見て取れるように、基本的に世代は一括りにされてしまうもの。1年前のこの時期の週末に、とあるスーパーマーケットで「若者の行動がコロナ感染拡大の一因だって言われても、私ちゃんと自粛してるもん」と母親に健気に主張する小学生の姿を思い出す。同世代のうちの少数の行動が、全く関わりのないその世代に属する多数に影響を与えることもあるのだ。

 逆に、先の小学生のように自信をもって「ちゃんとやってるのに」といえる人々は、周りにいる所謂「できていない」同世代にそれとなく諭すアドバイザー的な存在になって欲しいと切に願う。若者と形容される世代以外にも同じことがいえるが、その行動こそが、自らの属する世代の印象や評価を、少しばかり修正する小さな一歩にはなるはずだから。

 

 

以上、のぎでした。またの週末にお目にかかりましょう。